こんにちは、バイク愛好者の皆さん!前回はCB1300SBのリアブレーキパッド交換に必要な道具と工具をご紹介しました。
今回はいよいよ実際の交換手順に焦点を当て、写真とわかりやすい説明でお伝えします。準備が整ったら、さっそく始めてみましょう!
バイクの種類によって微妙に異なる工程もありますが、基本的な手順は共通しています。では、さっそく始めましょう!
まず、注意事項から
ブログで紹介されている情報を参考にしてブレーキパッドの交換を検討される方は、お願いですが自己責任で行ってください。
ブログで提供されている情報を参考に、ブレーキパッドの交換を検討される方は、慎重に行動してください。ブレーキシステムはバイクの安全性に直結する重要な部品です。誤った取り扱いや設置は事故や故障を引き起こす可能性があります。自己責任で行う場合は、あらかじめ適切な知識と技術を身につけるか、専門家の指導を受けることをお勧めします。安全を最優先に考え、慎重に作業を進めてください。
安全を最優先に心掛けつつ、自分のペースで進めていただければと思います。また、作業前にはバイクをしっかり固定し、必要な安全対策を怠らないように気をつけてください。
センタースタンドかメンテナンススタンドでバイクを水平に
バイクのメンテナンスを行う際には、バイクを水平に保つことが重要です。
もしバイクにセンタースタンドが装備されていれば、それを使用して、
センタースタンドがない場合は、メンテナンススタンドの使用をおすすめします。
メンテナンススタンドは色々な種類がありますので自分のバイクに合ったスタンドを購入してくだい.
裏技でサイドスタンドと車用のジャッキを利用して、バイクを無理に水平にする方法も存在しますが、これは非常に危険な手法ですので、絶対にお勧めできません。
マフラーを外そう
マフラーを外さなくとも交換はできますが、意外と邪魔になるので、外せるなら外した方がいいです。私のCB1300のマフラーは取り外しが簡単なスリップオンなので外します。
ブレーキキャリパーをよく観察しよう
自分で初めてブレーキパッドを交換する際には、いきなりボルトを外すのではなく、丁寧に観察することが重要です。
どのボルトがどの部位に接続されているのか、汚れの状態、そしてパッドの位置などをじっくり確認しましょう。
このとき、スマートフォンで写真を撮影するのもおすすめです。
写真があると、組み立てる際に非常に役立ちます。
ボルトを外していく
パッド交換作業において外すべきネジは、パッドを支えるパッドピンとブレーキキャリパーを支えるキャリパーボルトの2本です。これらを緩めるには、ソケットレンチかメガネレンチを使用して進めましょう。
最初にパッドピンを緩め、キャリパーボルトを外してください
キャリパーボルトを先に取り外すと、パッドピンを緩める際にキャリパーが上下に動いてしまい、緩めるのが難しくなりますので、パッドピンを先に緩めます
キャリパーにはもう一本の六角で外せるスライダーボルトがあり、これを外すとキャリパー自体が取れてしまいます。このボルトは外さないようにしましょう。
使用ソケットサイズは
- パッドピン 8mm
- キャリパーボルト 12mm
SK11さんのディープソケット
フルードホースのボルトが邪魔であるため、パッドピンを緩めるのに便利なのが、ディープソケットです。さらに、後ろに取り付けられているのはTONEさんのクイックアダプターで、これにより手でソケットを回すことができます。
TONEさんのクイックアダプター
パッドを取り外す
キャリパーボルトを外したらキャリパー本体が上に持ち上がるので、
持ち上げて手前にスライドし、ブレーキディスクの上に優しく乗せて、
パッドが落下しないように手で押さえながらパッドピンを外しましょう
ボルトを外したキャリパーは手前にスライドできるので、少しスライドさせてから、ブレーキパッドの上に慎重に乗せましょう。
この際、優しく乗せることが重要です。この手順により、パッドを外す際にはキャリパーを手で持たずに作業を進めることができます。
キャリパの元の位置
手前にスライドしたキャリパ
スプリングパッドを外す
パッドを外したら、次にスプリングパッドを取り外します。
このスプリングは単にはまっているだけなので、指で簡単に取り外すことができます。
スプリングパッドは取り付けの向きがありますので、撮影しておきましょう
このスプリングパッドは、ブレーキパッドを上から押さえつける役割を果たしています。
取り付けの際は、注意してください。特に、落ちないように十分気をつけるようにしましょう。
外したボルトとパッド
↑外したボルトとブレーキパッドです。
汚れていますね~
↑の写真はパッドを分解した写真です。
CB1300SBのブレーキパッドは以下の三種類で構成されています
- シム(金属)
- インシュレーター(樹脂)
- パッド
掃除して綺麗にする
ブレーキパッド、スプリングパッドを外したら、シム、インシュレーター、キャリパを清掃してください
ブレーキ周りはパッドカスや砂などで汚れがひどいので、ウエスや歯ブラシ、ブラシなどを使い綺麗にしていきましょう。
完璧には綺麗になりませんので、ある程度綺麗にならばOK
掃除にはブレーキクリーナーを使用します。
パーツクリーナーはゴムに影響をあたえるので、キャリパ掃除には使わないで下さい
パッドを組み合わせる
ある程度綺麗になったらパッドを組み合わせていきましょう。
ブレーキパッド、インシュレーター、シムの順番で重ねてください
鳴き止めグリスを塗る
パッドを組み合わせた後、鳴き止めグリスをシム面に塗ってください。
写真でも確認できるように、キャリパーとピストンが接触している部分に薄くグリスを塗布してください。触れている箇所に跡が付いているので、それを考慮して均等に塗るように心掛けてください。
鳴き止めグリスは過剰に使わず、適量を守ってください。また、ブレーキが効かなくなるので、
パッドの表面には絶対に塗らないようにしてください。
ピストンを戻そう
ブレーキパッドの準備が整ったら、次はピストンを押し戻しましょう。ブレーキのピストンは、パッドがすり減るたびに徐々に外に出てきますので、キャリパーからはみ出てしまいます。
写真で確認できるように、この状態だとピストンが邪魔で新しいパッドが取り付けられないので、
ピストンを押し戻す必要があります。
ピストンを押し戻すための専用工具として、通常は【ピストン戻し】が使われます。
ただし、バイクのキャリパーは小さく、ツールが使いにくいことがあります。その代わりに、ウォーターポンププライヤー(ソフトタッチ)が役立ちます。
この工具は傷防止の為に挟む箇所にプラスチックのカバーが付いており、ピストンに傷がつかないです
いきなりギュッと締めずに、ゆっくり力を込めて、ゆっくりピストンを戻してください
綺麗に戻すことができました。
ピストンを戻したらスプリングパッドを取り付ける
ピストンを押し戻した後は、スプリングパッドを元の位置に注意して戻します。スプリングパッドは取り付ける向きがあるため、注意してください。
取り付ける際は、スプリングパッドの跡がキャリパーに付いているので、それを参考にするか、事前に写真を撮影しておくのがよいでしょう。
スプリングパッドはブレーキパッドを取り付ける時に外れて落下しやすいので注意してください
パッドピンに耐熱グリスとネジロックを塗る
スプリングパッドを取り付けた後に、ブレーキパッドをセットします。その前に、キャリパボルトに耐熱グリスとネジロックを塗布してください。
パッドピンには、キャリパーに挿入した後にネジロックを塗布します。そのため、耐熱グリスのみを事前に塗布してください。
パッドを取り付ける
キャリパーはディスクの上に乗せたままパッドを取り付けます
キャリパーにパッドピンを挿入し、パッドも通してください。
この際、パッドは両方ともディスクの右側に配置されています。
右側のパッド(ピストン側)を右にずらし、両方のパッドを指で持ち上げながら、
キャリパー本体を左にずらし、元の位置に戻します。
指で持ち上げているパッドはスプリングパッドに接触しているため、抵抗を感じるでしょう。慎重にブレーキパッドを元の位置に戻してください。
ブレーキパッドを取り付ける際に、変な引っかかりやパッドの動きが滞る場合は、作業を一時中断し、スプリングパッドを注意深く確認してください。スプリングパッドが外れていたり、位置がずれていたりする可能性がありますので、それらを丁寧に確認しましょう。
キャリパーを元の位置に戻したらパッドピンのネジ山の部分にネジロックを塗布し
ネジを締めていきます。まだ本締めせずに仮止めでOKです。
続いて、キャリパボルトを挿入し締めていきます、これも仮止めでOKです。
ブレーキパッドの取り付けが完了しました!次は、パッドが正しく装着されているかどうか、そして不具合がないかを確認し、最後に本締めを行いましょう。
ピストンを出そう
パッドを取り付け、ボルトを本締めしたらブレーキのピストンを出していきましょう。パッドには常にピストンが接触している状態が正常であり、油圧の力で接触しています。
ピストンを出す方法は簡単です。手でも足でも構いません。リアブレーキを優しく踏んでください。最初は抵抗を感じませんが、1〜2回程度踏むと抵抗を感じるはずです。抵抗を感じるまで踏んでください。
最終確認作業
メンテナンスやパーツ交換をする際には、確認作業が最も重要です。
怠ると、ネジが緩んだり、思わぬ事故につながりかねません。必ず最終確認をしましょう
ブレーキパッドの取り付け位置の確認
上の写真は少し見づらいですが、ブレーキパッドがキャリパーの上に乗っているのが分かりますか? ブレーキパッドの取り付け位置が正しいと、パッドはキャリパーの上に少し乗るようになります。ここに乗ることで、上からのスプリングパッドがブレーキパッドを下に押し、固定される仕組みになります。
ボルト締めの確認
どれだけ注意を払ってもミスをしてしまうのが人間です。
締めたはずのボルトがしっかりと止まっておらず、走行中に外れてしまうこともあります。
ボルトの取り付け最終確認は確実にしてください。
そして、適正トルクでボルトは締めてください
- パッドピン 18Nm
- キャリパボルト 23Nm
ブレーキの確認
パッドの位置やボルトの締め具合を確認した後は、次にブレーキが正常に作動するかをチェックします。タイヤを手で回し、リアブレーキのペダルを手で押してください。
この際、ブレーキが全く効かない、異音がする、またはタイヤが滑らかに回転しないなどの症状があれば、作業をやり直す必要があります。
作動確認が問題なければ、実際にバイクを運転してみましょう。周りに気を付けて徐行運転でブレーキが適切に効くかを確認してください。
新しいブレーキパッドを取り付けた直後は、ディスクとの馴染みがまだ不十分であり、最初はブレーキの効きが十分ではありません。しかし、使用するうちにブレーキパッドがディスクと十分に馴染んでくると、ブレーキの効きも向上していきます。
ブレーキパッド交換は重大な事故や命にかかわる作業となっております。
慎重に最終確認をしてください
古いブレーキパッドと新品を比べる
運転の仕方や走行距離によって、ブレーキパッドの摩耗は異なるもの。従って、交換のタイミングは明確には決まっていませんが、通常、50,000キロを超えたあたりでパッドの点検が必要です。
摩耗限界溝が無くなっていたりパッド幅が2mmを下回っていたら交換ですね
写真を見たら分かりますが、古いパッドはあと3mmほど残量があり
まだまだ使えますが、今回のブログの為に新品と交換です
新品のパッドは約5mmほどの厚みです
流石に綺麗ですね